海遊館×ArCSⅡ共同開催 『北極圏の今を知り、未来へつなげる ~アザラシからわかること~』参加報告

D5のSさんが,海遊館で開催されたイベントについて報告してくれました!

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2024年3月24日(日)に,大阪府にある海遊館にて,海遊館とArCSⅡの共同開催『北極圏の今を知り、未来へつなげる ~アザラシからわかること~』というイベントが開催されました.

このイベントは北極圏のアザラシをテーマにして,海遊館での飼育から得られたアザラシのことや,研究から明らかとなった野生アザラシの生態や自然環境,人々の暮らしとの関係について講演がありました.

海獣班からは,三谷先生と私が発表しました.

三谷先生は「北半球に生息するアザラシ」ということで,アザラシの見分け方や分類,種類などの概論や,海氷との関係,そして,近年の地球温暖化がアザラシの生態に与える影響についての話がありました.私は,「グリーンランドでのアザラシ調査」ということで,これまでにグリーンランドで行ってきたアザラシの目視調査や衛星発信器調査と結果の発表をしました.

他には,北海道大学低温研究所の杉山教授から北極域における気候変動の概要であったり,同研究室の日下博士からグリーンランドのアザラシの食性(D3のOさんの研究を含む)や人々のアザラシの利用についての発表がありました.

海遊館からは,昨年の夏のおしょろ丸による北極航海調査での魚類サンプリングの結果や,海遊館で飼育しているワモンアザラシのお話がありました.

来場者の方々も真剣に発表を聞いてくださりました.メモをたくさん取る方も多くおられ,みなさんの様子を見ていると,すでにかなりの知識がある様子…

個人的にはもっとコアな話を含めてもよかったのかなぁ,と少し反省です.

また,会場の裏には,アザラシの毛皮のハンズオン展示がありました.アザラシの種類によって毛の感触が違うことを体験できました.来場者の方々も毛を触ってみたり,模様を観察してみたりしていただくことができました.

毛皮のハンズオン展示. アザラシの他にもグリーンランドのキツネやウサギなどの毛皮もありました.

イベント後には,海遊館の展示も見て回ったり,バックヤードを見させていただきました.

イベント中に紹介のあった北極航海調査でサンプリングした魚も見ることができました.中には,グリーンランドのワモンアザラシが食べているとされる魚の展示もありました.ワモンアザラシ水槽はちょうど改修工事中で見られなかったのは残念でしたが,バックヤードでの様子を見させていただくことができました…!

ちなみに,4月5日から見ることができるようになりました!陸地の面積が増えていたりするみたいです.ぜひワモンズを見に海遊館まで行きましょう!

グリーンランドのワモンアザラシも食べることのあるクサウオの一種.思ったよりでかくないか?と思い飼育員さんに聞いてみたところ,予想以上にたくさん餌を食べて,大きく育ったらしいです.

今回のイベントはとてもアザラシ尽くしだったと思います.最後の総合討論でもありましたが,地球温暖化に対して私たちができることは少ないですが,そこに関心を持つことが非常に大切だと思っています.私もアザラシを通じて北極圏の今を発信していければと思います…!

イベントに参加してくださった皆さん,また,イベント運営に携わった海遊館のスタッフに講演者の皆さん,お疲れ様でした&ありがとうございました!

~ リンク集 ~

北極域研究加速プロジェクト(ArCSⅡ:Arctic Challenge for Sustainability II):https://www.nipr.ac.jp/arcs2/

海遊館:https://www.kaiyukan.com/

– ブログ「海遊館日記」では,ワモンズや次世代アイドルのクサウオの様子が紹介されているので,こちらも要チェックです!→ https://www.kaiyukan.com/connect/blog/

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