2022年5~6月根室ラッコ調査

写真1.道東で出会ったチシマラッコ

 


M1のMくんがラッコ調査について報告してくれました!


 

2022年5月9日~6月9日の間,北海道東部の根室市で,チシマラッコ(以後ラッコ)の生態調査を行いました!

写真2.ラッコの親子

 

近年,道東でラッコの繁殖のニュースが話題となっていますが,今回の調査でも,子供をおなかに抱えたメスを複数発見しました!(写真2).子供が潜水の訓練中に母メスとはぐれてしまい,浮上後にピーピーとお互いを呼び合う姿も観察されました.

 

海獣班では,ラッコが生態系に与える影響を明らかにするべく,ラッコの個体数や採餌行動などを記録しています.本年度は,ラッコの好適環境を調べるべく,風向きや海藻の分布の調査にも取り組んでいます.

 

こうした取り組みの中で,漁師の方をはじめとした地域の人々とラッコが共存していけるよう,様々な方達と情報交換をしながら研究を行っています.ラッコ自体の生態だけでなく,地域の人々がラッコからどのような影響を受けているのか,それぞれがどのような将来像を持っているのかという面を明らかにするというのも,研究を行う上で非常に重要です.

 

人と野生動物の共存を実現するため,これからもコツコツと研究を積み重ねていきます!

 

本研究では,地元漁業者や宿の方などに大変お世話になりました.この場をお借りして御礼申し上げます.

~おまけ~

道東ではラッコだけでなく,様々な野生動物が暮らしています!その一部であるオジロワシを紹介します!

近年はオジロワシの個体数が増えているといわれ,実際に調査中に7頭近くの群れも観察できました.(写真3)しかし,増えてきたオジロワシによって他の海鳥の巣が壊される
という事態も….自然のバランスの難しさを実感させられます.

写真3.崖の上にたたずむオジロワシ

 

また,豊かな自然を活かした海鳥のネイチャークルーズや,様々な野生動物のはく製が展示されている歴史と自然の資料館/朝日にいちばん近い街 (city.nemuro.hokkaido.jp)等,自然に興味のある人にとって根室には見どころがいっぱいです!!資料館にはとても立派な大きさのラッコのはく製が展示されています.ぜひ一度HPを覗いてみてください!

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