2021年秋期 釧路シャチ調査 音響編

釧路のシャチ調査 音響編をM1のO君が書いてくれました!


 

少し前のブログで、今年の釧路でのシャチ調査についてお話をしていました。

釧路のシャチが、網にかかったカレイを食べていたり、網を破いている可能性があるという話です。そのブログでは被害状況の写真や、海にでてシャチの目視調査をしたという内容をお伝えしました。

そこで今回は、同時に行っていた音響調査 (音を使った調査)についてお伝えいたします。

 

とまあ意気込んでみたものの、

なんで音を使って調査するの?

どうやって音で調査するの?

という皆様の声が聞こえてきたので、まずはそこら辺についてお伝えします。

 

 

Q1. なんで音を使って調査するの?

前回のシャチの写真をみた皆様は思ったことでしょう。

「シャチが見えているなら音の調査必要?」と。

前回のシャチの写真をみた皆様は思ったことでしょう。

「シャチが見えているなら音の調査必要?」と。

実はシャチが見えただけでは不十分なんです。網が壊されたり、カレイが食べられるのは、大体水深100~400mの海の中の話。水面にシャチがいただけでは、網まで潜っているとは限りません。

だからこそ水中でもシャチが何をしているか明らかにするために、水中でも伝わる音を使います!!

 

とここまで説明して皆さん思ったでしょう。

Q2. どうやって音で調査するの?

そうなんです。音が使えるのは分かったけど、それとシャチをどう関係づけるのかと。

実はシャチは生きていく上で、音をたくさん使っているのです。餌を探したり、仲間とコミュニケーションをとったり、基本的に音を使います。

 

詳しくはこちらをチェック↓

シャチに出会える海、知床羅臼。その謎を解く海中のヒントを探れ

https://readyfor.jp/projects/hokudai-shiretoko-orca/announcements/106836

 

この音を記録することで、シャチが水中で何をしているか明らかにしようということです。

 

 

ではここから本題の調査内容についてです!!

まずシャチの音を記録するために、被害を受けている網に録音機を設置させていただきました。

漁師さん、ご協力ありがとうございます。

写真1 設置した録音機

図1. 網に録音機をつけるイメージ画像

 

網が揚がったら、電池を交換。また網をいれる時に設置。

これを繰り返した結果なんと…200時間を超えるデータを得ることが出来ました!!

 

さらにさらに!!

たくさんのシャチの音が入っていました。

写真2. 鳴音画像

 

この波みたいなものが全部シャチの音です。

はっきりと録音されているので、網の近くまでシャチは寄ってきてることが分かります。

やはりこの被害はシャチが原因なのでしょうか…。

 

今後も調査を続けていきたいと思います。

 

さて最後に宣伝ですが…

前回にもお話したとおり、この研究は昆布森漁協の皆様には大変お世話になっております。

シャチとの共存を模索している昆布森漁協の商品を買って応援してください!

 

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