2024年5月に実施された羅臼のシャチ調査について、M2のSさんが報告してくれました!
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今年も、5月7日から10日にかけて、Uni-HORP(北海道シャチ研究大学連合)による羅臼でのシャチ調査が行われました。この調査は、Uni-HORPのメンバーである研究者らが協力して、毎年同じ時期に行っている乗船調査です。
調査には、京都大学、東海大学、常磐大学などの様々な大学の研究者や学生たち、水族館職員といった多くの調査員が参加しました。
Uni-HORP(北海道シャチ研究大学連合)についてはこちら~↓ https://sites.google.com/view/uni-horp/home
今年の調査でも、知床半島の羅臼港を発着する観光船をチャーターし、根室海峡にいるシャチを探しました。
今回は、4日間のうちの3日間、午前から午後にかけて(8:00~15:00ごろ)、海での調査ができました。さらに、この3日間すべてでシャチを観察することができ、かなり運の良い調査となりました。
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子どもシャチを含む群れ。彼らは何をしに、羅臼へ来ているのだろうか?
今回の調査でも、シャチの個体識別用写真の撮影、鳴音の録音、ドローンによる空中撮影を行いました。
さらに、シャチのDNAを得るために、今まで以上に様々な方法を試しました!船上からの噴気(ブロー)採取、バケツでの海水採取、ガーゼ(噴気がかかっているかも?)のほか、新しく、エアーサンプラー(空気中のDNAを得られるかも?)も試しました。
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棒の先にZiplocを取り付けて噴気採取!お願い、ブロ―して・・・
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船尾に取り付けたエアーサンプラー(ベンチ上の黒い箱)。DNAをトラップするためのフィルターのようなものを通して、空気を取り入れています。
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船尾ではためくガーゼ。噴気が染み付いていますように!
今回、私は東海大の北研究室の皆様と一緒に、これらの方法を試しました。噴気採取では、シャチの噴気が入りそうで入らない場面も多く、なかなか難しかったですが、絶対噴気入った!という瞬間は嬉しかったです。色々な方法を試せたので、シャチのDNAが入っていることを願っています。
シャチにやさしいDNA採取方法を、これからも検討していきます。
上記のような実験の他、天候記録、発見記録、努力量(出港、発見、ドローンを飛ばしたときなどのイベントを記録)といった、目視調査における基本的な記録も行いました。
今後も、まだまだ分からないことだらけの日本の海のシャチについて、データを蓄積していきます!
今回の調査でお世話になった皆様、クラウドファンディングでご支援いただきました皆様に、心から感謝申し上げます。