うしお丸 第475次航海 (2020/10/7~13) レポート

(写真1)出港時に見られた虹

M2のSさんがレポートを書いてくれました!


この度、10月に行われたうしお丸の海棲哺乳類調査に乗船しました。

本調査では、9月の調査に引き続き、海棲哺乳類の目視調査を行いました。

悪天候につき、当初の予定よりも日程が短縮され、太平洋→オホーツク海→日本海という北海道を一周する形の航路となりました。

函館出港の際にはきれいな虹が見えました!

幸先のいいスタートです。

 

調査1日目は、日高湾付近でツチクジラが2群発見されました。

筆者は、データこそ扱いはすれど、ツチクジラをあまり近くで見たことが無かったので、とてもテンションが上がりました(笑)

 

↑体に傷があり、ボコッとした頭と長い嘴が特徴です。

 

調査2日目は、釧路海底谷付近に行きました。

今年の9月に同海域を調査したときは、カマイルカやイシイルカといった小型の鯨類が多く見られたのですが、今回はこれらの小型鯨類に加えてマッコウクジラも発見されました!

やはり大きいクジラは迫力がありますねぇ…

 

 

そして釧路海底谷を離脱し、今回の寄港地である厚岸に向かう道中で、シャチを発見しました!

遠くでしか観察できなかったのが残念でしたが、過去数年の調査では発見がほとんどなかったので喜びもひとしおでした。

 

 

その後厚岸に入港し、みんなで晩御飯を食べに行き、サンマのお寿司とカキ鍋を食べました~

どちらもとても美味しく、お腹いっぱいになりました(笑)

サンマ寿司

牡蠣鍋

 

調査3日目は、厚岸沖を調査しました。

朝方、漁船や海鳥がたくさん出ていました。

 

 

そして、この日はザトウクジラが1群発見されました。

今回の調査ではヒゲクジラがあまり発見されなかったので、観察できてよかったです(^^)

 

 

調査4日目は、知床周辺海域の調査です。

9月に知床周辺海域を調査したときは、霧が深く視程が1km未満なことが多く、あまり発見がなかったのですが、今回は天候が良く、イシイルカ・カマイルカ・マッコウクジラといった発見が多数ありました。

そして、シャチも発見されました!

個体識別写真撮影のため、ある程度シャチの群れに接近する必要があるので、潜水したシャチの群れを見失わないようにみんなで観察を行いました。

波も穏やかで海況も良く、ベストコンディションでの観察となりました!

 

シャチ探し

↑みんなで真剣に潜水したシャチを探します。

 

↑べた凪の海況と浮上したシャチの群れ

 

調査5日目はオホーツク海→日本海の調査を行いましたが、残念ながら、イシイルカが1群発見されたのみで大きな発見はありませんでした…

しかし、天候はとてもよく、9月には見えなかった利尻富士がよく見えました。

 

利尻富士

 

調査最終日。この日は朝から風が強く、目視を行っているアッパーデッキまで波しぶきが届くほどでした。この日は発見もなかったです…

 

以上が今回の調査のレポートになります。

 

私は修士課程修了後就職するため、このうしお丸の海棲哺乳類調査が学生生活最後の調査でした。

最初と最後を除き天候にも恵まれ、多数の鯨類が発見でき、最後にふさわしいとても内容の濃い調査となりました。

 

来年度以降は大きな天候の崩れもなく、より良い調査が行えることを願います。

関連記事

  1. 室蘭水族館のアザラシ
PAGE TOP