ISAR7参加報告

D2のMです!

先日開催された国際シンポジウムISAR7(7th International Symposium on Arctic Research)に参加してきました.このシンポジウムは,3月6日〜10日の5日間,東京の国立極地研究所で開催されました.

海獣班からは,私とD3のSさんの2人で参加し,夏に北西グリーンランドのカナックで行なった調査の研究成果を発表してきました.私は,カナックに生息するアザラシ3種の食性について,Sさんは,カナックのワモンアザラシの行動と生息地利用について発表してきました.

当該海域において,同じ空間,同じ時期のアザラシの食性が,種間でどのように異なるのかを調べた研究はこれまでありませんでした.今回,3種間での比較を試み,餌生物の種類や大きさが種間で異なることを発表できました.今後は,食性の結果と,安定同位体比,汚染物質濃度の結果を比較して考察を進めていく予定です.

発表の様子です.コロナも落ち着き,だんだんと,対面での発表ができるようになってきましたね.

今回,一緒にグリーンランドに行ったチームのメンバーも多く参加していて,それぞれの研究成果を聞くことができたとても楽しい学会でした.それぞれが集めたサンプルが,このように研究成果としてアウトプットされていくのか…と,研究の楽しさを感じた瞬間でした.

私はこれまで,動物や海に関する学会に参加することがほとんどだったのですが,今回の学会では,北極域に関わるさまざまな分野の発表を聞くことができました.海洋生態系にとどまらず,現地の人々の暮らしに関する研究や,氷河,北極域の経済活動についての発表を聞くことができて,とても興味深かったです.異分野の研究であっても,なにかしら自分の研究にリンクしているようでした.

また,異分野の方も発表を聞いてくださっていたので,さまざまな分野の方から質問を頂けたのもうれしいポイントでした.今後研究結果をブラッシュアップする上で,とても有意義な学会になりました.

次の夏もグリーンランドに行き,引き続き今回発表した内容の研究を行う予定です.さらに発展させた研究成果を発表できるように,これからも研究に励んで行きたいと思います!!

 

 

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