2021年秋期 釧路シャチ調査

釧路の沖には秋にシャチがやってきます.海獣班も参画している北海道シャチ研究大学連合(Uni-HORP)では2015年まで釧路でシャチ調査を行ってきました.しかし,釧路にはホェールウォッチングを実施している観光船はなく,羅臼のホェールウォッチング船,はまなすを釧路まで移動してもらい調査を実施しなければならないこと,また,秋の釧路沖は海が荒れることも多く,なかなか出られないこともあることから,しばらく調査が行われていませんでした.

しかし,最近になって釧路のシャチが注目を浴びています.それは,カレイ刺網にやってきて,カレイを食べてしまったり,刺網をビリビリに破いてしまうのが,シャチなのではないか,ということです.

 

お世話になっている漁師さんが撮影したシャチの映像

 

破られた刺網

噛み跡があった魚たち

噛み跡(拡大)

 

そこで私たちは,釧路沖での漁業とシャチが競合しているのかを明らかにすることを目的に,昨年度から調査を進めています.今年度は,北水協会の助成金をいただき,釣り船を用いた目視調査もすることになりました.釣り船なので,釣りのお客さんが入っている時には調査ラインを目視することはできませんが,釣りをしている最中に目視することは可能です.そこで目視をしてみると,やはりシャチがいました.今年はタラがいっぱい釣れる場所,いつもはカレイの刺網が入っている場所です.

個体識別に必要な左側の背びれとサドルパッチの写真は撮影できていませんが,これは大きな一歩です.ここに来ているシャチが,これまで識別されているシャチなのか,本当に漁網から餌を食べているのか,などを明らかにしたいと考えています.

 

そして,本研究にあたり,昆布森漁協のみなさまには大変お世話になっております.シャチとの共存を模索している昆布森漁協の商品を買って応援してください!

 

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ふるさと納税もやっているそうです!美味しい牡蠣の申し込みは12/15まで!!

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どうぞよろしくお願いいたします.

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